2008年03月06日

財務と経理 No.3

3月4日(火)



 今日は、愛媛県西条市の産業情報支援センターで第3回目の『財務管理』の手法の一つである「経営分析」について講義をしました。
最近は、どこの講義に行っても、せっかく時間をかけて作った『月次試算表』や『決算書』の見方が解っていない方が多いんですよね・・・


≪財務と経理:NO.3≫

【決算書で“時”を知る】

 私の講座の参加者の動機を聞くと、無意識のうちの「このままではいけない!何とかしなければいけない!」ということを感じて参加される方がほとんどです。

今回の参加者の中に、建設会社を営んでいる社長さんが居られました。

短期の支払能力を見る総資本に占める流動資産の割合が約70%で、一見1年以内に資金化できる流動資産は良いように見えますが、内容を見ると未成工事支出金(仕掛品)完成工事未収入金(売掛金)などが多く、資金の回収が悪いということになります。

未成工事支出金(仕掛品)が多いということは、先に工事代金を払うために運転資金が不足する原因となります。

一方、総資本に占める流動負債の割合が65%となっていますので、資金回収が遅いために工事未払金(買掛金)が増加しています。

そして、自己資本比率を見ると13%ですから、本業の利益が少ない。
そのため資金の不足を短期借入金で賄っているために、流動負債が増加しているわけです。

そういった財務体質が弱い状況の中で、新規事業に取り組むということを言われていましたが、厳しい感じがします。
しかし、新規事業は決定しているということですから、よほど本業の収益性が高める努力と、新規事業においては、早いうちに利益を出して資金を作る必要があります。

ましてやその状態の中で借入金で資金を調達するとなると、苦しい状態が起こる可能性があります。


【ワンポイントアドバイス】

1.新規事業は、本業の力のあるうちに取り組みこと

2.本業の事業計画と新規事業の事業計画を作成し、利益計画と資金調達と運用計画が必要

3.本業の収益力が弱い場合は、社員を新規事業の方に配置転換すると、本業の人件費の削減で本業の利益が増加することになる

4.新規事業は、トップが本気にならないと成果は出ません。社員依存型では失敗します



●社長夫人革新講座 開講予定

○福岡 第8期(実践編) 《第1講》2/22(金)《第2講》2/23(土)《第3講》3/14(金)
                《第4講》3/15(土)《第5講》4/4(金)《第6講》4/5(土)

○福岡 第26期(基礎編) 《第1講》5/26(月)《第2講》5/27(火)《第3講》6/26(木)
                  《第4講》6/27(金)《第5講》7/25(金)《第6講》7/26(土)

○東京 第3期(基礎編) 7月開講~9月終了 詳細未定
                
○大阪 第3期(基礎編) 8月開講~10月終了 詳細未定

○名古屋 第4期(基礎編)  9月開講~11月終了 詳細未定


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Posted by 矢野千寿 at 16:18│Comments(0)
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