2013年10月02日

“自計化”が必要な理由13-発注見直しで利益生む!利益アップ

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今日も以前勤めていた出版社の黒字化へ向けた改善の一つ『在庫処分の削減』で増益した成功事例をお話ししましょう!

入社2年目。12月で2回目の決算を迎えようとしています。

2階の事務所の窓から一階を見下ろすと・・・会社に古紙買取り業者の10トントラックが横づけになり、男性社員と運転手を含めて5、6人が倉庫にある本をバンバンとトラックへ捨てているではありませんか!

「あれは何をしているんですか?」と尋ねると・・・「今年売れ残った本を処分しているんです!」と。

そういえば、昨年の決算時に“古紙売却”として「雑収入」に計上しておくように指示されたことを思い出しました。

金額は約8万円。

その時は始めての決算ですから、私も理解しないままに処理をしました。

私⇒社長:「あの捨てる本の原価計算をしたことがあるんですか?」と聞きました。

社長⇒私:「原価計算したことはないけれど大体分かります」という返事でした。

「大体分かります?」ということは、本の原価率30%ということです。

しかし、正確に把握しているわけではありません。

私は、数字に大体というものはないと思っていますから・・・その返事には納得できませんでした。

そこで、商品アイテムごとに正しく原価計算をしてみることにしました。

前年9月から新年度向けの編集に取り掛かりますから、そこまで遡って「原稿料」「イラストなどのデザイン料」「版下代」「印刷代」全ての請求書の内容を見て原価を出しました。

その結果、なんと原価で1000万円になるではありませんか!

原価1000万円ということは、1000万円のお札を捨てているようなものです。

そのことを営業会議で報告すると

「しかし、1年間売上を上げて残った本ですから・・・」
「今までもそうしてきましたから・・・」

それがどれだけの損失になっているか?などわかってもらえませんでした。

そこで社長に「来年から増刷体制に変えていただけませんか?」とお願いしました。

初版は、それぞれ2~3万冊印刷します。これは完売しますから利益も出ています。

問題は、増刷です。

「3000冊しか必要ではないのに、5000冊印刷すると仕入単価が安いから・・・ということで2000冊余分に頼んでしまう習慣を変えて欲しい!」と申し出たのです。

たとえ単価が安くても残った本の仕入金額は売れた本の原価に加えられます。

例えば、仕入単価:100円とします。

5000冊の原価=5000冊×100円(1冊当たり原価)=500000円

売れた本3000冊に対する1冊当りの原価500000円÷3000冊≒167円

このように100円の原価が2000冊処分すると167円になるということです。

そこで必要な3000冊だけを増刷して・・・さらに1000冊不足するならその数だけを印刷する。

小刻みな増刷体制を作ることによって1000万円処分していたのが500万円になりました。

この結果、キャッシュフローにも大きな貢献をすることになったのです!


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